物乞いにアメを与えないのはケチ!?

『ボオバブの木を囲んで一緒に踊るぞー!』と声をかけて踊った子供達です。

食事中の女の子のご飯はお米だけでした。



地方に行く度に、首都アンタナナリボに住むマダ人との違いに興味を持って観察しています。

特に子供達は楽しみの1つです。


首都タナでは、スパーの前や普通の道端でも頻繁に物乞いにお金をせがまれることが普通です。

地方に行くと物乞いは居るのですが目立ちません。
特に食べていく収入がしっかりある人が住む村では、気持ちよく散歩ができます。
変な酔っ払いは、どこにでも居ますが!笑

しかし外国人が多く訪ねる村となると、少し状況が違ってきます。
鼻水を垂らしボロボロの服を来た子供達を目の前にすると、キャンデー(現地ではフランス語の『ボンボン』と言います。)をあげたり、村にある売店で買ってあげる旅行者がいます。

一応、売店の収入にはなっていますし、旅行者は良いことをしたと思って気持ち良いのかもしれませんが、根本的な貧しさから抜け出すためには得策とは言えないと思います。
こういう行為をする旅行者がいることで、
外国人が来れば、
おやつを買ってくれる!
お金をくれる。
と思う子供が増えます。


バオバブ並木では、マダ人には珍しく、アジア人の中でも日本人と見分けがついたのか「ジャポネ。マネー」と迫って来る子供達がいました。
何かのサービスの見返りなら理解できますが、いきなりの挨拶がこれです。

実際に外国人からキャンディーをもらった子が、
「あの外国人がくれた!今行けばもらえるよ~。」と子供の伝達力が発揮されていました。

それも仕方ないでは終わらしたくないですが、毎日のように多くの国籍の外国人が訪れる場所なので少なからず与えてしまう人がいて、子供達はその味とアメの味を占め続けているのでしょう。
良かれと思って行った行為によって、物をせがむ必要のない子供達も巻き込んでいるような気がしました。

この国はカトリック信者が多い国なので、与える余裕のあるマダ人が物乞いにお金を渡す光景はよく目にしますが、私は渡しません。

『ケチ!!』と言われてもです。
村を散歩していて、
お金をせがまれて、
普通に断って「ケチ!」と言われる。
あまり気分はよくないですよね・・・。


今回一緒だったガイドさんが言っていました。
村を訪ねる観光客の人が村人にタダで物を与えることは良くない。

ちゃんと、行く先がどうなるか分かってるガイドさんも居て安心しました。



マダガスカルの多くの観光地は、人が造ったものではなく動植物であったり、海、河、山の大自然です。
観光資源はかなりの可能性を秘めている国だとつくづく感じています。
見所が多い国ですが、インフラ整備が脆弱で目的地に行くまでに時間がかかります。
逆にこのような状況なので、観光客が多過ぎず動植物が保護されているという見方もありますが、物資の流通を考えた時、インフラ特に道路整備の必要性は高いと思います。

当たり前ですが、湿潤地帯と乾燥地帯、河や海周辺では口にする物と、その値段がかなり違います。
例えば、タナ市の牛肉と南西地方の牛肉の値段は、タナ市のほうが2倍以上です。
逆に乾燥地帯には新鮮な野菜が少ないです。河や海が近ければ魚です。
米も足りなくて輸入している国ですが、個人的にマダ人は食べ残しも多い国民性だと思うので、需要と供給の国内バランスを取るためにも、もっと流通を盛んにさせれば、食料と栄養について多くのことが改善されるはずなのにな~と思っています。


多くの観光客がマダガスカルに来ていますが、首都タナ市での滞在は短いです。
タナ市で旅行代理店のオフィスを構える人達だけが豊かになるシステムから、各観光地周辺に住む村人が豊かになる策、例えばホームスティや踊りのショーなどなど代理店とタックを組むか独立してやるかは分かりませんが可能性は秘めています。

そしてバオバブ並木では、物乞いを避けながら歩くのではなく、優雅に歩ける日が来ることを願います。

きっと、写真に写っているランチでお粥を食べていた子供達は、
今日もお尻を振り振りしながら楽しく踊っていることでしょう♫

My life at Tana in Madagascar

Judo volunteer of JICA at Antananarivo in Madagascar from Oct 2015 2015年10月からJICAボランティア員としての柔道活動とアンタナナリボ生活の記録

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