"JI-TA-KYOUEI !!" 『自他共栄』って何!?

Today was the last teaching day in Fianarantsoa.

We did training two times a day from Monday to Saturday.

I was surprised at looking at the tatamis when I came into this dojo at the first time.




柔道遠征に来ていて街の様子ばかりブログで紹介していましたが、今日は柔道のお話です。



マダガスカルの道場の傾向

地方都市のクラブチームは畳を所有している!

この道場の畳も30?40?年以上前に日本から寄贈されたそうです。

とてもとても古いですが稽古にはまったく支障なしです。

今では少なくなりつつある、この朱色と草色の畳

自分が子供の頃にお世話になった色の畳なので思い入れがあります。

The last picture is about my favorite exercise for NEWAZA (ground technique) training.

It's just jumping by the whole body to the side.

I like this, but it looks so difficult for them to do it.




稽古は基本、午前中寝技を約2時間

午後は形の練習と立技を合わせて約4時間

月曜日から土曜日まで6日間、みっちり行いました。

午前中は学校に行かないといけない子供も多かったので15人前後、午後は25から30人でした。

指導対象者は5歳から20歳が中心でレベルもまちまちでしたが、指導内容は基本を中心とした内容でした。


上の最後の写真は、仰向けに寝て体のバネのみで斜め上に跳んで横に進む寝技のトレーニング。私の好きなトレーニングの1つなんです。

しかし、やったことのない彼らは初日全くできませんでした。

でも6日間この運動を続けたことで土曜日にはほぼ全員、体の使い方の感覚をマスターしたようで嬉しかったです。

They gave me a traditional straw hat and cloth.



最終日の今日、みんなから伝統の手編み帽子と布切れを頂きました!

With teachers


そして記念撮影

彼らはお世話になった先生方々です。

with judokas

I stressed to all judokas that the important of the JITA-KYOUEI this week.

" Have you ever thought when you become strong?"
" You usually practice judo with same friends in your judo club."
" How do you become more strong than what you are?"
" You can't become more strong without your friends."
" Your friends can't become more strong without you."
" We all need practice with other judokas, so we have to respect all them."
" We need help each other to improve our technique, stamina and spiritual strength."
" You should think about how to make your friend who is in front of you more strong."
" Your friend need your help to do."
" You must become more strong when you felt your friend became more strong."
" This is the JITA-KYOUEI."


そして、みんなと1枚


このような1週間単位の遠征指導では、あれもこれも教えたいと欲張りがちになりますが、ようやく対象者が何を求めているのか、何に満足するのかが少しずつ分かってきた気がします。

指導内容は、基本の当たり前のことを当たり前のように指導する。これが一番!

ただし、『なぜ、基本の動きが大事なのか?なぜ、効果的なのか?』については、必ず問いかけて考えさせる。

考えて体験させて効果的、もしくはやりやすい、しっくりくるを感じさせることがとても重要だと思います。

たまに、全然しっくりこない人もいますからね・・・。

訳も分からず、がむしゃらにやることも大事な時期はあるかもしれませんが、技を修得しようとしている初期段階で、頭と体で気づきがあれば、伸びる速度は加速するような気がします。

その過程を踏んだあとに次のステップ応用技術を修得させます。


ここで私が言いたい応用技術とは、相手が抵抗する能力が高くなることに応じて、それに対応していく技術のことです。




そして、この1週間、毎日のように「大事なんだよ~」って言い続けたのが『自他共栄!』

移動打ち込みを見ていて、受け(打ち込みを受ける側)のあまりにもの適当さを見兼ねた私

💭 待て。君の相手、打ち込みをやり難そうじゃない?

乱取り(立ち技の自由に組んで練習する方法)で試合並に本気になって熱くなっているのを見兼ねた私

💭 待て。そんなに喧嘩みたいに熱くなって練習楽しい?



みんなに一言、二言、三言・・・

💭 君達、通常、稽古するのは同じクラブの一緒な仲間とだよね?

💭 いつも手の内の知れた仲間との稽古で、どうやって自分は強くなれるのか考えたことある?

💭 筋トレは1人でも出来るかもしれないけど、柔道の技術の稽古は相手が必要だよね。

💭 相手も稽古するのに君が必要なんだよ。

💭 だから自分が強くなるためには相手が必要なんだ。

💭 相手もまた、強くなるためには君が必要なわけ。

💭 オレはこのクラブで一番力が強くて技も上手いから、どんな相手でもガンガン倒せるぞ!とハチャメチャに暴れてバンバン相手を倒しているだけで、目の前の仲間は強くなれるかな?

💭 仲間が、とても頑張り屋さんだったら努力して強くなるかもしれないけど、普通だったら投げられてばかりで面白くなくて凹んじゃうよね。

💭 一緒な仲間、みんなが強くなるためにはどうしたら良いか考えた方がよくない?

💭 なぜなら!思い出してごらん!

💭 柔道初めて、みんな初めより上達したよね!じゃー、いつ上達したの?

💭 僕は、きっと一緒な仲間との日々の練習のおかげだと思うよ。

💭 自分が上達したと感じた時、一緒に始めた周りの友達も上達してたよね。 

💭 つまり、目の前の相手が強くなってきたな~って感じるようになった時、きっと自分が強くなる過程にいる瞬間じゃないのかな?

💭 自分も友達に負けず努力する。友達も更に努力する。

💭 その結果、お互いに上達して強くなっているんじゃないの?

💭 もし、ライバルが強くなっていったら、当然、自分も強くなりたいよね。

💭 だったら逆に考えて、自分が強くなりたいならライバルをもっと強くさせれば、自分も強くなってそうじゃない?想像できる?

💭 つまり、打ち込みや投げ込みは、相手がやり易いように動いてあげることが大事


💭 乱取り稽古は試合ではないから相手の素晴らしい技がきたら、無理な防御をせず潔く投げられて、かっこいい受身をすることが大事

💭 相手あっての稽古だから、互いに尊敬して互いに高め合ってていくことが大事

💭 これが、嘉納治五郎師範が残された言葉『自他共栄』なんだよ!




この1週間、何度か「待てー」と言って、「自」と言いながら自分を指さし、「他」と言いながら相手を指さし「共栄」を連呼していました。



いいんです。

ちびっこが基本的な動作を忘れても。

ただ、子供たちにとって会うことも初めてであろう日本人がトコトコとやって来て、いつもなんか同じことを何度も言っていたな~が記憶に残ってくれれば。



実際に、最終日に近づくにつれて稽古途中「待て!」と言って中断させ、私が自分を指さしにかかると、

みんな「JI-TA-KYOUEI」って私より先に自然に言うようになっていました。笑

これで良いです。

これ、かなりの成果だと思いませんか!?

おまけに、みんな日本語の四字熟語も1つ覚えたぞ!おめでとう!










My life at Tana in Madagascar

Judo volunteer of JICA at Antananarivo in Madagascar from Oct 2015 2015年10月からJICAボランティア員としての柔道活動とアンタナナリボ生活の記録

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